過去の研究生(修了年度)
2014年
伊久美隼人
・弱トポロジカル絶縁体の研究近年、トポロジカル絶縁体という物質が注目を浴びている。 それは表面が金属状態だが内部は絶縁体状態というものである。 弱トポロジカル絶縁体は、不純物に対して弱いとされている。 私の学士論文では、弱トポロジカル絶縁体においてコンピュータシミュレーションを用いて電子波束の時間発展を観察した。 結果として、不純物の強さが弱い場合は伝導はほぼ表面のみを伝わった。 さらに金属や強トポロジカル絶縁体、絶縁体と比べてもその伝導の流れが速いことが観察された。
不純物が存在しない場合における電子の存在確率の時間発展。向かって左から弱トポロジカル絶縁体、強トポロジカル絶縁体、通常の絶縁体。サンプルの大きさ20×20×20、時刻t=12.5。
少量の不純物(W=3)が存在する場合における電子の存在確率の時間発展。向かって左から弱トポロジカル絶縁体、強トポロジカル絶縁体、通常の絶縁体。サンプルの大きさ20×20×20、時刻t=13。