Surface Science Laboratory of Sophia University

かんたんマルチフェロイック講座

かんたんマルチフェロイック講座

当研究室でマルチフェロイック物質を研究している二人に、マルチフェロイックについて伺ってみました。

 

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■ 坂間研マルチフェロイック班 プロフィール ■

【田中 優】
2013年度坂間研・博士前期課程1年生。
研究テーマは「マルチフェロイック人工超格子の製造」。
旅行好き。

 

【秋山 貴弘】
2013年度坂間研・学部4年生。
研究テーマは「PLD法によるBFO薄膜の作製」。
パッと見は好青年。

 

--- マルチフェロイックって何ですか?

 

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<田中>
強磁性(ferromagnetic)、強誘電性(ferroelectric)、強弾性(ferroelastic)という性質を、まとめてフェロイック(ferroic)といいます。この性質を複数(マルチ)有する系がマルチフェロイックです。

 

 

 

--- マルチフェロイックの、どのような点に関心が持たれているのですか?

 

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<秋山>

従来、物質の電気的性質は電気によって、磁気的性質は磁気によってコントロールされてきました。しかしマルチフェロイック物質では、電場によって磁化応答させたり、磁場によって電気的性質を制御したりできるようになります。みいちゃんていう彼女がいます。

 

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マルチフェロイックの応用例。電場による磁化の制御、磁場による電気分極の制御が可能になる。

 

 

--- マルチフェロイック物質はどんなところに応用されるのでしょうか?

 

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<田中>

たとえば現行のメモリ素子では、情報の制御は1か0か、すなわち電気的にプラスかマイナスかの二択で行われています。情報のやり取りは、コンピュータ内で二択を何度も何度も繰り返すことによって行われてきました。

 

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<秋山>

メモリ容量は2のn乗でした。 キャサリンには内緒です。

 

 

 

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<田中>

それがマルチフェロイック物質を応用すれば、電気的にプラスかマイナスかの二択に加えて、磁気的にN極かS極かという二択も同時に行うことができます。それによって、一つの素子に記録できる情報が二倍、すなわち四択になるため、やり取りできる情報容量が飛躍的に増大します。

 

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<秋山>

メモリ容量が4のn乗になります。 みゆちゃんにも言えません。何も知らなければみんなハッピーなんだからそれで良いんです。

 

 

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<田中>

コンピュータ技術の発展に伴い、メモリの高速化・大容量化・省エネルギー化が重要な意味を持つようになりました。マルチフェロイックを応用した多値メモリは次世代型メモリデバイスとして期待されています。他にも磁気センサ、ナノ発電機など、多様な分野への応用が見込まれます。

 

 

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研究室でマルチフェロイック座談会

 

 

--- 今後解決すべき課題はどんなところですか?

 

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<秋山>

従来のマルチフェロイック物質は、-130℃以下の低温でしか強誘電性と強磁性を示しません。メモリやセンサとして実用化するために、室温で動作するマルチフェロイック物質の開発が求められています。 酔っ払ってタクシー乗って、気づいたら知らない女性の家のお風呂場にいました。

 

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<田中>

当研究室では、2008年に室温でマルチフェロイック性を示す物質の開発に成功しました。しかし、その製造には試料を原子レベルで制御する必要があるため、メモリとして実用できるサイズのマルチフェロイック物質を作るには至っておりません。実用化への課題はまだまだ多いです。

 

 

--- お二人の研究内容について聞かせてください

 

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<田中>

今まで物理的手法で作られてきたマルチフェロイック物質を、化学的手法で作製する研究を行っています。従来の物理的手法に比べて簡便かつ短時間で、高品質な試料を作製することが可能です。

 

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<秋山>

既に知られているマルチフェロイック物質の組成を精密制御し、より高品質なマルチフェロイック物質の製造を目指しています。 最近は…近所の公園を通りかかる、犬の散歩してるお姉さんが綺麗です。23持10分頃には公園で素振りするようにしています。

 

 

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マルチフェロイック物質の実用化を目指してます!

 

坂間研では、研究室見学を随時受け付けています。

興味が湧いた方はぜひ、お問い合わせフォームよりご連絡ください!

 


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